北光飯店
市場の外れにある老舗町中華。初めて訪れた時、カラカラ引き戸を開けるとちょうどおばあちゃんが豚バラと玉ねぎを炒めていて、とてもいい匂いがしました。
おめあては黄色いルーのカツカレー。私の祖母のカレーも黄色かったなーと懐かしい気持ちになります。
注文すると先ほどのおばあちゃん=ひとりでこの店を切り盛りしている女将さんが手際よくカツに衣をつけ揚げながら、カレーを温め、カツとカレーの様子を見ながらご飯をお皿に盛ってくれます。
懐かしい青磁色のお皿と、色褪せた朱色のカウンターのコントラスト、大好きです。私が町中華に来ているひとつの理由はこの色合いが好きだからかもしれません。
黄色いルーには先ほど女将さんが炒めていた豚バラと玉ねぎがたっぷり入っていて、ニンニクが効いています。カレールーというよりカレー粉の味ですが、なかなかスパイシーです。
カツとご飯をしっかり覆うほどかけられていて、カツカレーにありがちな「途中でルーが足りなくなる」がないのも好きなところです。
ご飯の時間をずらして入店してもポツポツとお客さんがやってきます。それも常連さんと思しき人が多いです。
何回めかに訪れた時のことです。若者がやってきて、女将さんと会話をしています。
「久しぶり、ばあちゃん覚えてる?」
「あんたのことなんか忘れたねえ、味噌でいいかい」
女将さんはやたら絡んでくるというわけではありませんのでご安心を。でもなんだか良い意味でおばあちゃん家みたいな雰囲気のお店です。
